2013年5月27日月曜日

正義と希望


川上未映子の「ヘブン」という小説を読んだ。「正義」について考えた。絶対的な正義というものを提示することは、難しい。国や地域、宗教や文化、属する集団、年齢や経験、おそらくいろいろな要素がからむと、同じできごとにでも、正しい、正しくないの判断は変わることになるからね。「テロ」の正義と非正義、少年犯罪のプライバシー保護、死刑制度、銃の所有、例をあげれば、キリがない。ネットの世界では「人殺し」は容認され、昨日までの正義が容易く変わる。

子どもたちに伝えたい。「正義」とはなにか自分で考えるために、勉強が大切だし、物事の筋道をきちんと追うことができたり、論理的な判断をするために大切なことを知り、心を揺さぶるような話を理解したり、その意味では学校はとても役に立つ。同時に矛盾するようだけれど、学ぶ場所は学校だけではないということも含めて学んでほしい。「正しい」ことが本当に正しいのか、見極める力を身に付けてほしい。

何のために勉強するのか、「正義の味方」になるためだよ、と伝えたい。心が折れそうなときでも、ちゃんと立っていられるように、学んでほしい。子どもたちがちゃんと学べるようにすることが大人の役割だ。そことは、憲法にきちんとかいてある。

何度でもいう。子どもたちは、常に、この国の、この世界の希望なんだからね。

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