2014年2月18日火曜日

京都




週末を京都で過ごした。パートナーが用事で出かけるのにくっついて行った。パートナーが用を済ませる間、私は、ホテルで、絵を描き、論文を書き、優雅に過ごした。近くを散歩したけれど、雪はすでになく、御所のベンチに溶け残った雪だるまが、もののあわれを誘う。正アグネス教会は、イギリス国教会で平安女学院に併設されている。その近くの護王神社は、猪を祀っているのがユニークだ。京都は不思議な街だな。

翌日は、ホテルに車を置いてパートナーと二条城を巡った。将軍様の京の住まいはさすがに広い。お女中や老中の控室、別々になっている外様と譜代大名の目どおりの間、映画のセットみたいだ。前日に飲んだ佐々木酒造の冷酒がとても美味であったので、近くの酒屋で手に入れた。普段アルコールを口にしない私にも飲みやすかった。

先週は、大津の研修に始まり、業界の知り合いが先生になったというので学校へ見学に行ったり、母の命日もあったし、週末は京都、刺激が多かった。刺激があれば、その反動でぐったりして引きこもる。その繰り返しで徐々に体を慣らすリハビリテーションだね。

ああ、お酒と絵は、お世話になっているいつものカフェのマスターにお土産にした。お返しに、コーヒーとホットチョコレートをいただいた。いつものカフェからぼんやり冬の曇り空を眺めると、心がリセットされる。感謝。

2014年2月13日木曜日

雪の日


母の命日だった。父は、「辛かったやろな。早く(癌だと)わかってたらな。」と繰り返す。私は、それに応えて「しかたなかった。」と繰り返す。そのくせ、私もこっそり自分自身を責めている。

母をきちんと見送って、私は仕事に打ち込んだ。自分を追い込むことで、言い訳でもしてたつもりか。病気になれば、許されるとでも思ったか。だとしたら、あさましいことだな。パートナーは、泣くべき時に泣かなかったとも言う。泣くわけにいかなかった、そう思っていた。泣く資格だってあったかどうか。

ドラマでは「私の気持ちが他人にわかるはずがない」という。よく聞くセリフだけど、案外、自分でも自分のことなんかわからない。私は、母を愛していたのだろうか。よくわからない。けれど、母は、私のことを愛していてくれた。不思議なことにそのことには確信がある。思い出すのがすべて笑顔だからかな。

「雪の日」

母さん 雪だよ
ふっくらと 雪が降りてくる
柔らかく 世界を埋めてゆく

雪は ほっこりしてるのに
人のぬくもりに 触れたら
冷たく 肌を刺す

雪は きっと淋しいのだろう
人のぬくもりに 触れたら
涙に 姿を変える

母さん もう眠った
僕は まだ眠れない
もう少し 起きているよ

2014年2月10日月曜日

アフター研修



午前中に少しヘビーな内容の研修を受けて、終了。午後は、パートナーと滋賀県立近代美術館で福島県にある「諸橋美術館コレクション展」を楽しんだ。印象派からシューリアリズムまで、ダリの作品をメインにしたコレクションだ。

ルノアール、シャガール、マチス、佐伯、名前を上げるときりがない。画面の構成、筆の流れ、絵の具の載り、本当に感動する。「自分が絵の具になったみたいだ」と感想を漏らすと、パートナーは怪訝な顔をする。

お詫びに?以前から行きたいと思って探しておいた茶房その名も「藤村茶房」を訪れた。失恋した藤村が石山寺に「ハムレット」を納めたのが店の名の所縁らしい。お店の人は、和装の女給さん風で、和風のメイドカフェか、なんて失礼なことを想像した。

帰りの高速では、疲れたのだろう助手席でパートナーは眠っている。大切なものを横に乗せて走る。私が一番好きな時間だ。BGMは、カーペンターズだ、先日のカレンの命日にゆっくり聴けなかったからね。

琵琶湖雪景


研修の二日目、琵琶湖は雪景色だった。積雪は心配することもなくすでに午後には溶け始めている。それでも、行き帰りに苦労した人も多いだろう。

午後は、ワークショップ形式で数人のグループで輪になって研修を受けた。話の内容も進行もとても参考になったので、うちの会社でも試してみたい。研修の講師を引き受けることも多い。若い人たちに伝えたいこともたくさんある。だからこそ、伝え方にも工夫しているし、伝えるだけでなく、フロアのレスポンスを活かしながら、すすめるようにしたいから、こんな機会にアイデアをいただく。

大切なのは、知識を持ち帰ってもらうこともそうだけど、自分で考える自信を持ってもらうこと、なによりうちの会社や業界で希望を持って働いてもらえるようになることなんだと思う。

リハビリと体調の確認も兼ねてフォーラムに参加してみた。手応えは感じているし、人材育成についての論文やテキストにも手を付けている。私自身がこの仕事に希望を持たないといけないね。

研修のあとで、たまたますれ違った時に同じグループの人数人に声をかけていただいた。みなさん遠くから来られている。それぞれがんばっておられるお話を聴くと、とても元気になる。うちの業界は、人のつながりこそが、サービスのキーでありパワーだからね。感謝。

小室等の音楽夜話


業界のフォーラムに参加するために、大津に来た。専門の講座をメインに、映画祭、ハンディキャプの人たちの作品展、二泊三日で夜中過ぎまで充実したプログラム 。その中で行われたライブはホテルの中の小さな部屋、最前列正面のかぶりつきで見た。

小室等と娘さんのデュオに、ピアノが谷川健太郎(俊太郎ジュニア)、サックスに坂田明。神様のライブだ六文銭『誰かが風の中で(木枯し紋次郎のテーマ)』、谷川俊太郎の詩に小室さんが 曲をつけたもの、圧巻は、坂田明の泣けるようなサックスが小室さんの唄に絡む『ひ まわり』『星に願いを』、心がどこかに持っていかれそうだ。

時々、言葉の持つ力を疑いそうになる。ネットには誰かを傷つける言葉があふれ、私 自身が誰かを傷つけたこともある。でもね、小室さんのライブなんか聴いてると、もう少し言葉の力を信じてみようと思う。もう少し歩いてみようと思う。

フォーラム専用の朝食の会場で同席のグループが坂田さんの『ミジンコと生命について』の基調講演を話題にしていた。面白いけど変わった人だね・・・なんて話で、どうも彼がどれほど偉大なサックス奏者か知らないらしい。そのことをおせっかいにも伝えると「ネットで調べよう」だって。もっとも本業の音楽でも相当、面白くて変わった人だけどね。

2014年2月4日火曜日

ハロー!カレン

カレンの命日、音楽を聞く気分ではないけど、君のために祈るよ。