2013年12月31日火曜日

世界で一番良い子

間もなく、今年が終わる。たった今私は、ほんの一瞬だけ、世界で一番良い子になって、世界の人々が幸せであることを祈る。

2013年12月22日日曜日

絵本の神様



早朝に散歩を済ませて、家族のランチを作ったあとで、家族も出かけたので、独りでドライブすることにした。薄いシャツの上に革ジャンの袖を通す。下はジーンズ。こういったことは、型から入らないとね。

自動車専用道路を奈良に向けて走った。天気が不安定で屋根を開けることはできなかったけれど、先日いただいたCDをBGMにして加速すると良い気分だ。

奈良の市街地のハズレに車を駐めて、奈良町に足を伸ばして散策した。暖を取る代わりに、奈良町にある古民家の展示施設をゆっくり見学した。京都の古民家に似て狭い間口に、細長い吹き抜けの土間の台所、坪庭があって奥座敷に続く。

箱階段を登ると二階間もかなり広い。写真を撮りながら気がついたけれど、立っているより座っている方が、民家の居住まいが美しい。おそらく、意図的にか経験的にか、美しさのフレームが民家の設計に埋め込まれてきたのだろう。おもしろかった。

そこからしばらく歩いて、奈良の駅前近く、記憶をたどるように小さな路地を入る。最近、お気に入りになった絵本カフェがある。マスターは旅好きで、マダムは絵本好きのようだ。二人ともまだ若く見える。夫婦だと思うけど確かめたわけではない。

ランチのトマトカレーをいただいて、店内をスケッチし、何冊か絵本を読み、とても落ち着ける。はじめのうち、客は私だけだったからね。とても良い時間を過ごした。絵本の神様がいれば、きっと気にいるだろう。

2013年12月12日木曜日

三枚返し



いつものカフェに本を届けた。お返しにCDを3枚もらった。「三枚返し」だ!!! ありがたく頂戴した。感謝。100枚返しなら「土下座」だ。(笑)

カフェの本棚から、重松清の「おかあちゃん」を選んだ。ページを開いて、途中まで読みかけていたことに気付いた。いつか続きを読もうと思ってそのままになっていたんだね。子どもと母、罪と贖罪についての連作集だ。感じることや考えることが多い物語で、読み終えて少しぼんやりした。

子どもは、いろいろな思いが自分の中にある。それを言葉や行為に、どう表してゆくのだろう。折れたり、倒れたり、そして立ち上がる。この世は生きるに値する、向き合うに値する。そう伝えて受け止めるのが大人の役目なんだね。

2013年12月11日水曜日

倍返し



自宅には多分、自分だけでも500冊以上、家族の分を入れると1000冊以上の本があると思う。狭い家だから置き場所に困る。売ることも考えたし、図書館に寄贈することも考えたけれど、いつものブックカフェに引き取っていただくことにした。

本好きの集まる場所だし、面倒な手続きもいらないのが良い。処分してもよさそうな200冊の中から、ゆったり読めるようにと比較的手軽な内容のものを選ぶことにした。

ザックに詰めてやや登り坂の道を30分かけて運ぶと、良いウエイトトレーニングにもなるから。それも気分が良い。そのままカフェで本を読んで、研修用のメモをまとめて昼過ぎまで過ごしたら、良いリハビリにもなった。

カフェでは中古CDも販売してるのだけど、気に入ったものを持って帰っていいよ、とマスターに言われ、ミスチルと安室奈美恵を選んだ。

おお、倍返しだ!! マスターに感謝。

2013年12月10日火曜日

トヨタ博物館




先日天気が良かったので、以前から走りたいと考えていた名古屋の湾岸道路に向かった。大阪の湾岸道は、港町神戸に向かう少し観光気分を味わえる道だけれど、こちらは工業地帯を抜けて東名に抜けるので、もっと実用的な印象だ。

ついでだから端まで走って、長久手のトヨタ博物館を訪れた。クラッシックカーがズラリと並んでいる。丸みを帯びたデザイン、個性的な表情が観ていて楽しい。

写真の白い車は愛車コペン。帰りはオープンにして走った。開放的な気分を味わえるけれど、凍えた。(笑)

2013年12月8日日曜日

絵本のある風景



奈良に出かけた。新薬師寺の十二神将に会いたかった。穏やかな眼差しの本尊ではなく荒々しい表情の神々の方が、むしろ感覚をクリアにしてくれる。新薬師寺を出ると木の実でいっぱいの袋をかかえる保育園児の集団に出会った。知ってか知らずか門前で手を合わせている。立派なものだ。

だけど「えんきりでらって書いてる、それ何!」だってさ。笑った。私のカメラに向かってピースサインを送るから、思わずシャッターを切った。

少し色あせた紅葉の中、飛火野から浮見堂を巡って、駅前近くの絵本カフェを訪ねた。初めての場所で間口が一メートルの程の路地を入るのに少し迷った。ゆっくりできそうな雰囲気だったので、ランチのトマトカレーを頂いて、絵本を数冊読んで、おまけにスケッチまでした。とても良い時間を過ごせた。店主夫婦に感謝。

その後、奈良の街を離れ大阪市内までパートナーを迎えに行った。本当に良い一日だった。

美しきものへ

神戸市立博物館で開催されていた「プーシキン美術館展」を楽しんだ。素晴らしいコレクションだ。セザンヌの「パイプをくわえた男」のバランスの取れた色彩と構図、ロートレックのデッサン力に感動を覚え、シャガールの愛は喪失の漆黒にありながら人に希望を与える。


会場を出て、異人館に向かった。お気に入りは、萌黄の館だ、萌黄色のテラスに差し込む冬の光、静けさの中に軋む木の床。何時間いても飽きない場所だ。


美しいものに出会うことは、人生を豊かにする。