2012年9月17日月曜日

いつかある日


眠れないまま、二日目の朝を迎えた。山用の簡易コンロで、お湯を沸かし、珈琲をいただく、美味い。こんな朝に飲めば美味いに決まっている。ハムとパンとスープで軽い朝食をとる、そういえば、合宿の時は、食糧係が一週間とか十日分のメニューを決めて、出発の前日に、スーパーで買い出しに出かけたっけ。

今回は会えなかった先輩の一人に電話をかけた。無性に声が聞きたくなったんだ。やんちゃできかん気の私を気にかけてくれていた人だ、いっしょにネパールに行こう、そんな話をした。いつかある日、そんな時が来るとよい。その人がリーダーで私がサブになって、良いパーティを作るのが、私の夢なんだ。

怪我をした先輩のもとには、家族が向かってくれることになった。同期の先輩が病院で迎えるために先に病院に行くので、見送る前に記念写真を撮った。そこには、年齢を重ねても、変わらないままの面々が映っていると思う。

残ったメンバーは、隣の池田牧場まで散歩して名物のジェラートをいただいた。そこでひとしきり、おしゃべりをして、おしゃべりをしている間に、せっかくだから永源寺に参拝することにに決まった。そこでもおしゃべりをして、おしゃべりをしている間に、鈴鹿の山を越えたところにある温泉に行こう、行くか、行こう、そういうことになった。車に乗りあって、車の中でおしゃべりをして、おしゃべりをしているあいだに到着した温泉で、一休みした。

そう、そういえば、合宿の後には、山を下りてから、風呂に入ることもあったっけ。なにせ、十日くらい風呂に入らないのは、当たり前で、当時のうら若き乙女にとっては、辛かったろうなと思うけど、前日の飲みっぷりを見ていると、そんなことを心配する必要もなさそうだけどね。

私は、帰りのこともあるので、温泉の前にあるベンチで、少し横になった。数分だけれど、睡眠をとったので、少し楽になった。その間も、おしゃべりは続いていて、私は私で、眠気覚ましの珈琲を流し込みながら後からおしゃべりに加わった。鈴鹿の山からクマザサが無くなってはげ山になったとか、そんなさみしい話もした。

名残惜しい気持ちを残しながら、名古屋方面に帰る連中とはそこでお別れすることにした。また会おう、という約束をしてね。私は、単身赴任のご主人を訪ねる同期の友人を一人乗せて関西方面に向かった。温泉からしばらくは、鈴鹿山脈を右手に見ながら走る。山頂は雲に隠れているけれど、とても楽しいドライブだった。おしゃべりをしているうちに到着した目的地で友人をおろして、別れた。

鈴鹿の山から戻った時は、たいがい、全員で駅前の飲み屋で食事をしてというか飲んで、酔っ払って、バスに乗って、途中で別れながら、最後は、ひとりで下宿に戻った。そんなことを思い出した。

このOB会の準備をしてくれた幹事の連中に感謝したいと思う。こんな気持ちのいい連中と、時間を過ごせたこと、いまでも過ごせること、本当に感謝したい。私には、幸せを祈ることができる、これほどたくさんの友人がいる。私は、つくづく幸せな人間だと思う。

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