2011年2月20日日曜日

廃墟と呼ばれて


戻りたがっていたふるさとに結局戻ることはなかった。炭鉱の閉山とともに、人口も減り、いっしょに入院していた場所も廃墟と呼ばれ、写真のモチーフになった。この本「廃墟、その光と影」の解説に「時代の欲望と絶望の中で、置き去りにされた」と書かれてるけれど、少し違う。そこには、暖かでつつましい生活があり、未来への明るさもあった。何より、今でも私とその人の大切なふるさとである。

これまで潜んでいた感情が堰を切ってあふれた。今頃なのか、ようやくなのか、よくわからない。あなたの笑顔を見たら、とまらなかった。

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