2013年11月11日月曜日

「海竜 Pleciosaur 序章」

今日はパートナーの誕生日。単純にうれしい。

「海竜 Pleciosaur 序章」

八海里先の臭いを嗅ぎ分け
気配を消して慎重に間合いをとる

一瞬身を跳ねて獲物を絞り骨を砕く
牙は皮膚を裂き血肉を喰らう

それは決まりきった手順で
ジュラ紀の遺伝子に紡がれた知恵だ

怒りもなく喜びもないまま
脳をめぐるアドレナリンの勤勉

しかしこの胸骨を締め付ける重さは何だろう
「なくしたものへ愛しさを悔いているの」

肩を震わせて逃げてゆく熱は何だろう
「それは哀しみの始まりなの」

やわらかに伝えてくてるあなたのそばで
あふれる涙を止めることができなかった

その日からいつか私が水底の躯となるまで
あなたのそばに居ることがたったひとつの願いになった


0 件のコメント:

コメントを投稿