2013年10月25日金曜日

正義の味方

詩人で漫画家のやなせたかしさんとCM批評の天野祐吉さんが亡くなった。

悪いこと良いこと、正義と不正義、正しい正しくない、フェアとアンフェア、白黒はっきりつけられないのが世の中だ、だけど「それはそれで、みんなで幸せに生きていこうよ」と彼らは伝えてくれた。むしろ声高な「正義」をあやしみ、正義と不正義の間を誠実に探る人たちだった。

それでも、本人たちは否定するだろけど、この混沌とした時代にあって彼らは、やはり「正義の味方」だった。災害で土地を追われ、命を奪われ、親が子どもを殺し、偉い人がセクハラで開き直り、役人が横領し、警察官が銃を持って消える、それでも、正義はある。希望があり幸福がある。共感があり愛情がある。そのことを信じていた。

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