その土地の空気の肌触りといったもののごく一部でも理解するには、小説を読むことも大切だと思う。実際、とても面白かった。題材は、DV、虐待、家庭崩壊、とても暗い。それでも最後まで引きつけられる物語だ。
ネットで話題の「反日」も、韓国や中国の小説を読むと違った空気があるのかもしれない。歴史的・政治的背景は別にしても、ナマの生活感みたいなものを感じられるかもしれない。僕らは多分、知らないことの方がはるかに多い。少なくとも僕はそうだ。
それから、年末にふと思ったんだね。人生は、予め期間は分からないにしても、必ず期限あるレンタルなんだね。宇宙の気まぐれか、進化の阿弥陀クジか、神様のマーケティングか、それはわからないけど。
いっとき借りて返却する。自分自身もね。魂が永遠だという人もいるけど、亡くした人は、記憶として残るか、脳の一時的なショートで幻想として見える程度だ。幽霊を見た人は多いけど、捕まえた人はいない。
大切な家族や友達さえ、いっときの借り物だ。つまり、自分の所有物でも専有物でもない。たまたまそばに居てくれるけれど、いずれどちらかが先にさよならしないといけない。人生は借り物だ。だからこそ大切にしないとね。
そのために。僕は、世界の端っこで小説を読む。自分に足りないものを思い出せるようにね。それから、おめでとう。今年もよろしくお願い致します。
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